あなたはインドで生活をすることを想像できるだろうか。この国は様々なメディアでもてはやされ、その存在はますばかりである。「5年後には日本を抜く」「人材の宝庫である」。そうした声は様々な媒体や人々の話の中で聞こえてくる。では、実際のところ、インドというのはどういった国で、どういった環境なのか。実際に現地でインターンシップに参加している立場から紹介していこうと思う。
冒頭部分で説明したように、インドは大きな可能性を秘めた国の一つである。モディ首相はインドが抱える様々な制度的矛盾(Ex.会社の設立の登記に6カ月もかかる)を順次解消しており、そういった構造的進化も人々を惹きつけていることに疑いはない。
インドは現在日本の高度経済成長期の様相にある。私は増えていく人口に耐えきれていない公共交通機関や、すさまじい貧富の格差が町の中で散見されるカオスな空間、「成長まっただ中」のこの環境に身を置いてみたくなったのである。
さらに現在海外インターンシップをしている「Granma」という会社の、日本人経営者二人の人柄に強く惹かれた。二人は、敢えてカオスな環境であるインドという国の可能性に賭けたのだ。そうした環境の中で勝負していくビジネスパーソンの背中をみていれば、得られるモノは非常に大きいと確信した。
私はデリーの主要空港であるインディラ・ガンディー空港に降りたった時、汚い空気とインド特有の匂いに驚き、そしてここがインドであることを実感した。車道を牛が歩き、そこら中に野良犬がいる光景はもはや日常である。
だがなによりも興味深いのは、物乞いの人々とBMWやベンツを乗り回す富裕層が共存している風景である。様々な価値観や生活基準、金銭水準が混在している環境にあり、毎日が新鮮で衝撃を与えられることの連続である。
ここに来てから2週間ほどしかたっていないがスタートアップのベンチャーだからこそ、様々なタスクがあり、自分でも常に業務の改善について考え続けなければならない。あらゆる仕事をこなすことで自分の強み、弱みがはっきり見えてくる。これは、実際に社会に出て初めてわかることではないだろうか。
All is well。あるインド映画の中のキーワードとなる言葉である。私は2週間インドで生活をし、仕事をする中で随所にインド人たちのそういった心意気を感じている。今の日本に漂う悲壮感とは明らかに異なる雰囲気だ。我々から見れば極限ともいえる暮らしをしているのに、である。
インドでなにをするのか。未開拓な領域が多いこの国だからこそ、なにもできない自分に最大限の成長の余地があると信じている。そんな日本とは全く異なる環境に身をおき、多くの仕事をこなす中で考え、得たものはこれからの人生の糧となるはずだ。
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編集者:時政 草太郎
慶應義塾大学法学部法律学科4年
昨年一度就職活動を行うも、もう一年学生生活を続けることを敢えて選択。現在は、インドにてGranmaという日系ベンチャー企業でインターン生として働いている。
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