近年女性の働き方が注目されています。安倍政権が「一億総活躍社会」政策の主軸としてワークライフバランスを添えたように、女性が働き、所得を得、経済活性化に貢献することが求められています。今回はそんな女性が働きやすいとされる企業「CSR起業総覧」(東洋経済新報社)をもとに各社のグローバル戦略をみていきます。ランキングは「女性の活躍」「育児・介護」「働きやすさ」の3分野、合計37項目(100点満点)で計算されています。
様々な働き方に目を向け、在宅勤務や半日休暇など女性だけではなく、社員の満足度をあげるための取り組みがなされています。
(http://toyokeizai.net/articles/-/72402)
意外かもしれませんが、富士フィルムは第二次世界大戦前の1938年から輸出を開始し、その売り上げ構成比は6割が海外となっています。
世界に連結子会社を270以上もち、それぞれの国に合わせた商品の販売を行っています。女性を含めた適切な人材を海外に送るとともに、積極的に現地人材を現地で登用しています。
(http://www.meijiyasuda-saiyo.com/2016/about/challenge/growth.html)
明治安田生命はまだ海外進出こそ少ないものの、ドイツやアメリカへの投資を行い、海外保険事業はNEXTチャレンジプログラムと呼ばれる中・長期戦略の一環として考えられている。
さらに消費者の保険に対するニーズの多様化に積極的に応えるため、女性社員の割合を2030年には30%へと押し上げようとしています。女性のために社外留学コース等を設けているのも特徴的です。
(http://www.shiseido.co.jp/gb/)
女性会社の代名詞とも言える資生堂は2002年には10%にすぎなかった資生堂の海外売上高比率は、2015年には53%にまで拡大しています。化粧品業界の収益では世界第4位につけています。
資生堂は女性の雇用を拡大し、育児施設を充実させています。資生堂は子持ちの女性社員のために、「カンガルーム」と名付けた育児施設を提供しており(「カンガルー」と「ルーム」の合成語。カンガルーは子供をつねに連れ歩くことから名付けた)、育児の必要な従業員はいつでも利用することができます。
(https://messe.nikkei.co.jp/rt/news/132765.html、http://www.imhds.co.jp/recruit/content/lifework/)
業種柄女性が多い傾向にある三越ですが、顧客への対応は目を引きます。決して海外展開が成功したわけではありませんでしたが、近年の中国人の爆買いが象徴するように国内へのグローバル化が進んでいます。
百貨店の売りあげの25%は中国人消費者が占めるとあって、カウンターには中国語応対可の女性スタッフが目立ちます。特に三越では女性のワークステージに合わせた福利厚生を行っている。
上記の5つの企業のように、グローバル化を果たし多様性のもとで働いている企業は自社の女性たちの権利確保にも積極的に動いています。このように社員の権利を保障し、満足度を高めていくことで、社員の仕事へのコミットも変わってくるのではないでしょうか。
今後海外へ進出するのであれば、多様性を考慮する働き方ができる企業が優秀な社員に巡り会える可能性も大きくなるでしょう。
参照:
東洋経済ONLINE(http://toyokeizai.net/articles/-/72402)
東京海上グループ(http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/w_group/siryou/20110629/04.pdf)
東京海上日動(http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/)
FUJIFILM(http://toyokeizai.net/articles/-/72402)
明治安田生命(http://www.meijiyasuda-saiyo.com/2016/about/challenge/growth.html)
資生堂(http://www.shiseido.co.jp/gb/)
三越(https://messe.nikkei.co.jp/rt/news/132765.html、http://www.imhds.co.jp/recruit/content/lifework/)
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記事作成:
酒井陽大(さかい ようだい)
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