キャリアナリストである、ダニエル・ピンクさんが、社会科学者が知っていて多くのマネージャーが知らない「伝統的な報酬は我々が考えているほど有効ではない」という事実を手始めに、やる気の謎を調べます。啓発される話に耳を傾け、そして前に進むことにしましょう。-TEDICTから引用-
<写真co-media.jpより引用>
「ロウソクの問題」と呼ばれるものがあります。1945年にカール・ドゥンガーという心理学者が行動科学の実験で用いました。私はあなたを部屋に入れてロウソクと画鋲とマッチを渡します。「テーブルに蝋が垂れないようにロウソクを壁に取り付けてください」あなたならどうしますか?多くの人は画鋲で壁に留めようとしますがうまくいきません。答えは箱をロウソクの台にするのです。
この実験を用いて、インセンティブについての実験を行いました。1つのグループには「この問題を解くのにどれくらい時間がかかるのか平均時間が知りたいのだ」と伝えます。もう1つのグループには報酬を提示します。「上位25%の人には5ドルお渡しします。1番になった人は20ドルです」これは何年も前の話なので、数分の作業でもらえる金額としては悪くありません。十分なモチベーションになります。
結果はなんと、報酬を提示したグループのほうが3分半も余計に時間がかかったのです。人々によりよく働いてもらおうと思ったら、報酬を出せば良い。ボーナスにコミッション、何であれインセンティブを与える。ビジネスの世界ではそうやっています。
しかし結果は違いました。
この結果偶然ではありません。40年に渡って再現されてきました。この、成功報酬的な動機付けーIf Then式「これをしたらこれがもらえる」というやり方は状況によっては機能します。しかし多くの作業ではうまくいかず、時には害にすらなります。
次に画鋲を箱から出した状態で同じ実験を行いました。
条件は同じです。「平均時間を計ります」「インセンティブを与えます」どうなったでしょう?今回はーインセンティブを与えられたグループが勝ちました。
なぜでしょう?箱に画鋲が入っていなかったら、問題はバカみたいに簡単になるからです。If Then式の報酬はこのような作業にはとても効果があります。単純なルールと明確な答えがあるからです。報酬というのは、視野を狭め、心を集中させるものです。目の前にあるゴールをまっすぐ見ていればよう場合にはうまく機能するのです。
しかし本当のロウソクの問題ではそのような見方をしているわけにはいきません。周りを見渡す必要があるからです。報酬は視野を狭め、可能性を限定してしまう。現在、ホワイトカラーの仕事にはこのような仕事は少なく、ルーティン化ルール適応型の左脳的な仕事、ある種の会計や財務分析、プログラミングは簡単にアウトソースできます。
簡単に自動化でき、ソフトウェアのほうがはやくできます。世界中に低価格のサービス提供者がいます。だから重要になるのはもっと右脳的でクリエイティブな考える能力です。全く新しいアプローチが必要なのです。ビジネスの運用システムは3つの要素を軸に回ります。自主性・成長・目的。
科学知識とビジネスの間のこのミスマッチを正し、21世紀的な動機付けの考え方を採用し、怠惰で危険でイデオロギー的なアメとムチを脱却すれば、私たちの会社はもっと強くなり、多くのロウソクの問題を解き、そして世界を変えることができるでしょう。
実際にTEDトークでは様々な会社の例をあげながら、ダニエルさんはとてもアツく語ります。将来起業したい人、誰かに上にたって指導する立場になるかもしれない人、いちど見る価値ありです。
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記事作成: 森美月(もり みづき)
22歳/バンコク育ち/バックパッカー/現在ベトナムインターン中
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