「GAFA（ガーファ）」とは「Google（グーグル）」「Apple（アップル）」「Facebook（フェイスブック）」「Amazon（アマゾン）」の頭文字をとった造語です。いずれの企業も、すでにご存知だと思いますが、アメリカ発の世界トップクラスのIT企業です。これら4社は日本にいる私たちの生活にも定着していて、サービスを利用している方も多いのではないでしょうか。就職のことを考え始めている大学生の中には、そんな4社のサービスを利用している中で、いずれかの企業で働くことを夢見ている方もいるはず。今回は、GAFAの新卒採用を中心に募集ポジションや求められるスキルなどを見ていきます。
Googleで新卒が応募可能なポジションは、2020年卒学生の場合、総合職は「Global Business Organization」技術職は「ソフトウェア エンジニア」「クラウドエンジニアリング」の2つです。総合職で採用されると、最初は「オンライン広告事業部」配属となり、お客様の疑問解決や新たなビジネスチャンスをお客様と共に育てることが重要視されるようです。
Googleが総合職に求める条件は、
・セールス、マーケティング、コンサルティング、カスタマーサポートの経験、またはこうした分野に対する関心
・オンライン広告、分析、ソーシャルメディアに関連する経験、またはこうした分野に対する関心
・優れた問題解決力と分析力
・課題の詳細と全体像の両方を把握する能力
・あいまいな状況でも自分なりに考えて前進できる高い柔軟性
・速いペースで常に変わり続ける環境で能動的に動ける能力
・自分自身の力で回答や解決策を見つけ出す優れた想像力
・リーダーシップ、動機付け、共同作業の能力があり、積極的で自発的な人物であること
とされています。新卒の学生には転職者と同じような経験を求めているわけではありませんが、将来的に大きく活躍できポテンシャルがあるかどうかが見られています。
また、2020年卒採用の際にはカバーレターに以下の3点「これまでの人生で最も感銘を受けた出来事（または人）」「目標達成・問題解決のために、自分なりに考え抜き、積極的に行動し、周囲を巻き込むことで結果を残せたと思えるエピソード（人生経験、インターンシップ、学校、友人関係など）」「今回の求人をどのようにして知ったか」を含めるよう指示されています。
面接の際によく聞かれることとしては、職種に関係なく「個人で、またチームの一員として、どうすれば仕事をうまく進められるか」「学校または職場ではどのような課題に直面したか、またその難関をどのように切り抜けたか」「自分のスキルや経験の中で、この職務に活かせそうなのはどのようなものか、その理由は？」といったものが挙げられるようです。
以上のことから、チームで物事を進めることができるスキルは必須と言えるでしょう。また、英語力が問われることがほとんどなので、筆記・会話共に高いレベルで運用できるようになっている必要があります。
職種に関係なく、以下の3つが必要です。
・最新の履歴書
・大学が発行する成績証明書（非公式のものでも可）
・職種によってはカバーレターや小論文、追加情報などが必要
・「Global Business Organization」（2020年卒）
2019 年 3 月 22 日: 選考応募締め切り
3 月 29 日 ~ 30 日: Google オンライン チャレンジ *任意
4 月第 2 週 ~ : 面接
5月以降: 順次内定
Appleの日本国内における新卒採用募集ポジションは直営店やリテールパートナーの店舗内にあるApple Shopで働く職種です。コーポレート職と呼ばれるいわゆる総合職は2019年現在、中途採用の募集しかありません。
Appleの国内におけるコーポレート職採用は、中途採用のみとなっていますが、募集は同社公式サイトや転職エージェントを通して探すことができます。募集ポジションはその都度異なりますが、いずれもそのポジションに関する職種での一定年数の実務経験とビジネスレベルの英語力が求められます。実務経験に関しては、高い専門性を有していることのみならず、しっかりと結果を残せる人材が求められているといわれていることから、前職で残した実績を十分にアピールしたうえで、Appleの中でそれと同等かそれ以上に結果を出すことができるかどうかが見られているといえるでしょう。したがって、現在学生で将来的にAppleへの転職にチャレンジしたいと考えている方は、新卒の際の就職先で専門性を身につけたうえでしっかりと結果を残す必要があります。
2019年現在、Facebookの日本国内における新卒採用はありません。
Facebookに総合職で転職する場合、セールス担当になることが多いようです。そのため、前職での営業経験、特に法人営業の経験が必須といっても過言ではないでしょう。前職での営業において、どれだけ結果を出せたのか、しっかりアピールすることが大切です。また、面接が英語で行われるほか、社内でも日常的に英語を使うので、ビジネスレベルの英語力も不可欠です。Facebookへの転職を考える際には、転職エージェントサイトへ登録をし、募集を探すことになりそうです。
Amazonは新卒学生にも採用の門戸が大きく開いています。総合職の募集ポジションは、「Businessコース（コンシューマー、AWSジャパン事務系総合職）」「Managerコース（FC:エリアマネージャー、CS:チームマネージャー）」「Specialistコース（ファイナンシャルアナリスト、サプライチェーンスペシャリスト）」となっています。
「コンシューマー」では、直接メーカーから仕入れて販売する際のやりとりや販売事業者とのやりとり、広告事業における営業やマーケティングなどの担当に配属されます。
「AWSジャパン事務系総合職」では、営業関連職として大企業から中堅・中小企業のお客様を担当します。AWS（Amazon Web Service:IT企業向けクラウドサービス）の導入支援などを行います。
「FCマネージャー」はアマゾンの物流拠点であるフルフィルメントセンター（FC）の、入荷、出荷、品質管理、返送対応のいずれかの工程において、 生産計画・業務計画の策定、生産性や稼働率の管理、メンバーの育成・評価などを行います。
「CSチームマネージャー」はアマゾンのカスタマーサービス拠点（CS）にて、お客様対応スタッフのマネジメントや育成、チームの運営を行います。
「ファイナンシャルアナリスト」は、担当ビジネス部門と一体となって事業計画を策定・実行し、ビジネスコントローラーとしてビジネスの成長をサポートします。ビジネス部門が立案した売り上げや利益目標が事業計画通りに進んでいるかをレポートにまとめ、週単位でビジネス部門に共有します。
「サプライチェーンスペシャリスト」は、アマゾンの物流インフラの設計と実装、運用、改善に責任を持つポジションです。
「Amazonには世界で共通の『Our Leadership Principles』という14項目からなる信条があり、全員がリーダーであるという考え方のもとで、社員一人ひとりが、全ての日々の活動において、常にこの『Our Leadership Principles』に従って行動するよう心がけています」とあります。このプリンシプルから、顧客の利益を優先することや長期的な視点を持てること、視野の広さ、相手へのリスペクトなどを兼ね備えたリーダーシップが必要だと考察します。学歴は関係ないとされており、主体的に情熱をもって行動できる人材であるかどうかの方がはるかに注目されています。学生時代をなんとなく過ごすのではなく、目的をもって何かに一生懸命取り組み、そのことをアピールすることで評価されやすくなります。さらに、面接などで社員に会う際には積極的にAmazonのことを質問するなど、会社への興味を大いにアピールしてください。そして、Amazonも仕事で使える高い英語力を求めています。
2020年卒に関しては、「2018年10月15日よりMypageよりエントリー受付開始」となっています。選考フローは以下の通りです。ただ、4月と9月の両方に採用枠を設けていると記載しているオフィシャルブログもあるため、通年でチェックが必要です。
アマゾン ジャパン新卒採用HPよりマイページ登録（プレエントリー）→職種選択→エントリーシート提出→Webテスト→面接複数回→内々定
GAFA各社、新卒採用を行っているところとそうでないところで分かれますが、新卒であれ、中途であれ、入社を目指すのであればその会社の製品やサービスなどへの大いなる興味を持ち、熱心に勉強すること、そして主体的に行動すること、そして英語力などが求められます。新卒採用をメインに行っているAmazonでも、毎年新卒採用人数枠は100名とあまり多くないので、その「主体的に行動」できる度合いも周囲の学生よりも抜きんでている必要があります。中途採用では、即戦力として会社に貢献できるような前職での実績と専門性の高さが求められるので、将来的にGAFAのいずれかに転職を考えている方は、配属先を選べる場合には転職を見据えて配属先を選んでキャリアを積むなどしてもいいかもしれません。
①https://careers.google.com/intl/ja_jp/students/
③https://careers.google.com/intl/ja_jp/stories/applying-to-google/
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