日本の大学、特に文系は学ぶ意識が低く、就職活動のみがんばる、といった雰囲気は多くの人が感じたことがあるのではないでしょうか。しかし海外の大学は求められるスキルが違います。日本人は”ジェネラリスト”、そう言われる背景について見ていきます。
現在日本の大学に通っている学生の多くが大学の専攻と実際に進む就職先の職業に関連性がありません。「仕事は企業に入ってから。」「上司がきっと教えてくれる。」そう思われています。
たしかに従来までは日本の多くの企業が新卒一括採用にのっとって特にスキルを持っていない学生でもポテンシャル採用を行い、企業に入ってから多くの資本を投資して人材を一人前に育てるという体制が敷かれていました。しかし最近では、大手企業でも企業体力が徐々に弱まっており、新人をしっかりと育成するための投資ができなくなりつつあります。
昔の日本企業は、多くの研修を行うことで若手に対して頻繁に学習の機会を与えていました。仕事の能力を伸ばす上で最も大切なのが「学習と実践」を繰り返し行うことですが、最近では研修活動のための資金投資ができなくなり、どうしても実践よりに傾き過ぎるために基礎的な知識が身につかないまま、手探りで業務をすることを強いられているのです。そのため、学生時代の専攻で基礎的な知識をしっかりとマスターしている人が、その道に就職した場合のほうが社会人になってからの伸びしろが大きい傾向があるのです。
日本とは異なり、アメリカの企業は新卒を教育するという姿勢が昔から無かったために、学生側も自分の学生時代の専門と関連の深い職種を選ぶよういしていたのです。そのため、海外学生は非常に早い段階から自分のキャリアについての方向性を熟慮します。
高校から大学に入る際に「ギャップイヤー」と呼ばれる一年の猶予があるのもそのためでしょう。早い段階で色々な経験を積むことによって、自分が今後どうなりたいのか、なにをしたいのか、ということを考えることができるというわけです。
アメリカの学生はインターン活動なども非常に積極的です。早期にその業種の就労経験を積むことで適正を判断し、その業務について直に触れることができるのです。学生時代から一貫して専門分野を伸ばすことに力を入れています。
日本人はよくジェネラリストと呼ばれる。一般に広く一定レベルで業務がこなせる人のことを指すが、アメリカでは上記のようにある特定分野のスペシャリストになる傾向があります。
ジェネラリストは悪くいうと、特徴がなく、強みと呼べるものがないことになります。グローバル化が進む中で、強みをもっていない人がどうなるかは容易に想像がつくところです。誰にでもできることでは、人だけでなく人工知能がささやかれるようにロボットにとって代わられる可能性すらあるのです。
日本の学生も、先行き不透明な時代の中で、ただ闇雲にキャリアを歩むのではなく、早い段階からしっかりとキャリアについて考えておくことが、幸せなキャリアを歩む上で重要です。海外の人々がキャリアを形成する中に今後活躍するヒントが隠されているいるかもしれません。
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記事作成:
酒井陽大(さかい ようだい)
横浜市立大学2年 2015年2月より5ヶ月間ベトナム・ホーチミンにて現地在住日本人向け情報サイトの営業・企画・編集の海外インターンを行う。
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