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【就活/業界研究/繊維】東レと帝人、日本を代表する繊維メーカーの海外事業や業績の分析

企業動向/就活

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日本を代表する繊維メーカー、東レと帝人。今回はそんな繊維メーカーのことについてまとめてみました。

□各社の基本情報からわかること

・東レの基本情報

関係社数:国内99社、海外156社、合計255

従業員数:東レ7,220人、国内関係会社:10,657人、海外関係会社:28,371人、合計:46,248人

連結売上:20,265億円(2016年度)連結利益:1,469億円(2016年)

過去5年の売り上げの推移

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(参照:東レHP セグメント情報の連結売上高、営業利益より http://www.toray.co.jp/ir/achievement/ach_007.html)

・帝人の基本情報

グループ会社数:国内58社、海外111社、合計:169社

従業員数(連結):国内9,238人、海外10,054人、合計19,292人

売上高:7,413億円(2016年度) 利益:565億(2016年度)

過去5年の売り上げの推移

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(帝人HP セグメント情報より https://www.teijin.co.jp/ir/finance/segment/)
2台巨頭と言われている2社ですが、こうして比較してみると会社の規模や売り上げ、成長推移において大きな差があることがわかります。現時点で言えば、好調なのは東レといえるでしょう。

下記では、各社の強みと今後の方向性について解説していきます。

 

□好調の「東レ」

東レは国内最大の繊維メーカーです。衣料用の繊維をはじめ、自動車用樹脂、リチウムイオン電池のセパレーターフィルムなど幅広い事業を展開しています。その中でも、炭素繊維事業に力を入れています。炭素繊維とは鉄より強く、アルミより軽いと言われている素材で、今注目されている素材の1つです。航空機やスポーツ用品、そして今後は自動車などにも鉄に代わって、使われるとされています。東レはアメリカのボーイング社と大きな契約を結んでいるなど、この分野でも好調で、世界シェア1位を誇っています。また、ユニクロと提携し、ヒートテックを開発するなど、川下への展開を積極的に進めています。

今後、東レはグリーンイノベーション事業とライフイノベーション事業に力を入れていくとしています。グリーンイノベーション事業とは、集塵フィルターなどの空気浄化事業、水処理膜や炭素繊維を通じて、環境問題に貢献していくという事業。実際、水処理膜は好調で、韓国最大の浄水設備からの受注にも成功しています。ライフイノベーション事業は医薬品や医療機器を通じて、健康に貢献するというものです。また今後のさらなる事業拡大に向けて新しい収益源を創出する取り組みを強化すると中期経営ビジョンで述べています。これまで培ったリソースを活かして、どのような領域に進出するのか楽しみですね。

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(参照:東レHP 長期経営ビジョン・中期経営課題より  http://www.toray.co.jp/aboutus/vision/index.html)

□名門復活となるか 「帝人」

帝人も東レと同じで、繊維と医薬、医療機器を中心に事業を展開している会社です。帝人は繊維事業に関しては主にアラミド繊維、炭素繊維の2種類に資源を集中しています。アラミド繊維は熱に強く丈夫という特徴を持っており、自動車のブレーキパッドやタイヤ、消防士の服など様々なところに使われており、高い世界シェアを誇っています。炭素繊維に関しては航空機、スポーツ用品、風力発電機などに使われており、帝人はエアバス社と契約を結び、素材を提供しています。また、樹脂やフィルムなどの事業も展開しています。医薬、医療機器に関しては、特に在宅医療に力を入れて取り組んでいます。

 

東レと同様、こちらも世界各国に事業を展開しています。ただ、ここ10年間、黒字と赤字を繰り返してきて、東レと大きな差がついています。社長が変わり、構造改革を進めることで、業績は改善してきていますが、今後も事業拡大にむけての取り組みに力を入れていく必要があると思います。

 

今後は炭素繊維を航空機だけでなく、自動車にも導入予定で、この事業に力を入れていく予定です。帝人は世界で初めて、短時間での炭素繊維の加工を可能にする技術を確立しました。また、今年、帝人はアメリカの大手自動車部品メーカーを買収し、複数の主要自動車メーカーとチャネルを持つことができました。これにより、今後、自動車への炭素繊維導入に関して、他社より一歩リードすることができました。また、帝人の強みである医薬、医療機器に関しても拡販を続けていく予定です。

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(帝人HP 製品・サービスより https://www.teijin.co.jp/products/composites/)

□まとめ

 日本において繊維は昔、華形産業の1つでした。しかし、中国など外国の繊維メーカーが力をつけ、急激に競争力をなくし、そこから、日本の繊維メーカー各社は高機能繊維など高付加価値製品を作り出すことで生き残り、現在、炭素繊維など世界でも注目されている製品を作り出すこともできました。その結果、炭素繊維に関しては、日本のメーカーだけで世界シェアの7割近くを占めるまでにもなっており、しばらくは外国のメーカーも追いつけないとまで言われています。今後も高付加価値製品に特化することで、世界でも存在感を示すことができると思います。

 

参照:東レHP(http://www.toray.co.jp/)

   帝人HP(https://www.teijin.co.jp/)

 

記事作成:S.H
九州大学経済学部経済・経営学科4年。シンガポールで海外インターンを経験。素材メーカーに勤務予定。


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